製造業を営む社長の皆さん、こんにちは。弁理士の佐原雅史です。

特許出願は、分割して2つの特許出願にすることができます。ここでは、分割出願の仕組みについてアドバイスします。

分割特許出願:特許出願を利用して新たな特許出願を行うこと

分割出願とは、元々の特許出願を利用して、「新たな特許出願」を申請する手続です。

「分割」というより「複製(コピー)」のイメージに近いです。しかし、世界共通で「分割出願」と呼ばれています。

元々の特許出願を「”原”特許出願(又は”親”特許出願)」、新たな特許出願を「”分割”特許出願(又は”子”特許出願)」と称することがあります。

原特許出願の書類に2つ以上の発明を記載していた場合に、その一部の発明を抽出して「分割特許出願」を行うのが一般的です。

<分割特許出願のイメージ>

分割特許出願は、原特許出願の出願日と同日に審査基準日が設定される

なぜ、新しい特許出願を普通に行わないで、あえて、分割特許出願を行うのでしょうか。それは、分割特許出願(子特許出願)は、原特許出願(親特許出願)と同日に申請したものとみなされるからです。

これにより、分割特許出願の「審査基準日」は、原特許出願の出願日まで遡りますので、「新規性」「進歩性」の審査で有利となります。これが分割特許出願を行う最大のメリットです。

特許の審査ルール「新規性」とは?

製造業を営む社長の皆さん、こんにちは。弁理士の佐原雅史です。「新規加入」「新規採用」「新規開発」などの”新規”という言葉は、斬新なイメージがありますが、特許の審…

分割特許出願を、更に、分割することもできる

分割特許出願を、更に分割することもできます。この新たな特許出願を「孫特許出願」と称する場合があります。孫特許出願の審査基準日は、先祖に相当する一番古い特許出願の出願日まで遡ります。

特許”権”から分割特許出願をすることができない

特許出願を分割するには、その特許出願が「出願中(審査前または審査中)」の必要があります。特許出願の審査が終了して「特許権(設定登録)」になってしまった後は、その特許権から分割出願することができません。

分割特許出願の活用事例

以下の記事を参考にしてください。

分割出願フル活用物語その1「社長の気持ちは変わって当然」

製造業を営む社長の皆さん、こんにちは。弁理士の佐原雅史です。製造業を営まれている社長にとって、分割特許出願をどのように使いこなしたらよいのでしょうか? ここで…

分割出願フル活用物語その2「社長は絶対にあきらめない!」

製造業を営む社長の皆さん、こんにちは。弁理士の佐原雅史です。製造業を営まれている社長にとって、分割特許出願をどのように使いこなしたらよいのでしょうか? ここで…

分割出願フル活用物語その3「社長の欲張りを助けるぞ!」

製造業を営む社長の皆さん、こんにちは。弁理士の佐原雅史です。製造業を営まれている社長にとって、分割特許出願をどのように使いこなしたらよいのでしょうか? ここで…