日本で特許を取得して5年程度経過すると、対象製品(特許製品)の売上が伸びて、外国への輸出のチャンスも出てきます。そうすると、輸出先の外国でも「同じ特許権」が欲しくなるものです。

さて、特許権を取得できるのか、できないのか、簡単に説明しましょう。

結論:特許取得から5年後に海外へ特許出願を行っても同じ特許権を取得することができない


各国の特許制度の審査ルールの一つである「新規性」は世界で統一されています。

審査ルール「新規性」は、各国の特許出願日の前に「世界のどこかで、自分・他人を問わず、公(おおやけ)にされているアイデア(発明)」は、特許権を取得でないというものです。

特許取得して5年経過している場合、特許庁から「特許公報」が必ず公開されています。「特許公報によって既に公にされている自分のアイデア」について、これから外国に特許出願を行っても、その外国の「新規性」の審査で拒絶されてしまいます。

また、今回の事例では、既に、日本国内で製品を販売していますので、この「製品販売によって既に公にされている自分のアイデア」も、外国の「新規性」の審査で拒絶されてしまいます。

戦略:日本と違う特許権の取得にチャレンジ


諦めるのは時期尚早です。

日本で特許製品を5年間販売すると、その特許製品の改良点や、新しいお客様のニーズも見えてきます。現在、社長があたためている「次世代製品の改良アイデア」については、日本&外国で、これから特許出願を行って、特許権を取得できる可能性があります。

輸出製品を「次世代製品(改良製品)」に絞り込むことで、外国でも製品に「特許出願中」を表示をすることができるかもしれませんね。

外国での特許権の取得は、日本に特許出願を行う前から計画的に

このような事案は数多くあります。外国で特許権を取得する可能性が、少しでもあるかたは、最初の日本への特許出願の前に、計画を立てて進めることが大切です。