製造業を営む社長の皆さん、こんにちは。弁理士の佐原雅史です。
特許権は出願日から最長20年で満了(消滅)します。特許権によって自社製品(特許製品)を独占販売してきた社長にとって特許権の消滅は大きな悩みでしょう。今回は、特許権の消滅対策についてお伝えします。
特許権は出願日から20年で満了
まず基本知識となりますが、特許権は「出願日」から最長20年で満了(消滅)します。もちろん、途中で特許料(通称:年金)を納付しなかった場合は、その段階で消滅します。特許権は「登録日」から最長20年と誤解している方も多いので、注意しましょう。
特許権が消滅すると、”特許”製品ではなくなり、一般的な製品になってしまいます。
対策1:特許製品の現状の課題を洗い出す
まず、特許製品の現在の課題について洗い出します。
洗い出す観点は以下の通りです。
1.特許製品についてユーザーから不便に感じていることをヒアリング
(例:使い勝手が悪い、重たい、時間がかかる)
2.特許製品に今後付加すべき機能を検討する
(例:手動→自動、ボタンスイッチ→タッチパネル)
3.アナログからデジタルへの変換を検討する
(例:アナログ→デジタル(DX)化、ローカル→クラウド化、目視判定→AI判定)
対策2:特許製品の将来イメージを描く
次に、特許製品の現状の課題だけではなく、未来予測を行います。今から5年後~10年度をイメージして特許製品がどのように進化するべきか大胆に予想してみましょう。特許製品のユーザー(お客様)も進化するので、ユーザーの将来像を含めて、特許製品の将来イメージを描いてください。
対策3:特許製品の改良アイデアを検討する
対策1&対策2で、特許製品の現状の課題と将来イメージが明らかになったら、特許製品の改良アイデアを具体的に検討しましょう。この改良アイデアが新しい発明となります。
対策4:改良アイデアについて新たな特許出願にチャレンジ
改良アイデアについて新たな特許出願を行いましょう。この新たな特許出願が、いわゆる「周辺特許権」となります。過去の特許権が消滅した後は、この周辺特許権で、自社製品を守っていくことができます。
対策5:現行製品を改良する
特許出願を行った改良アイデアに基づいて現行製品を改良しましょう。この改良製品は、新たな特許出願によって守ることができます。昔の特許権が消滅しても、新たな特許出願が特許権となった場合、改良製品は”特許”製品となります。

